理事会の招集手続きや決議は省略できる?

(1)理事会の招集手続きの省略

理事会を設置している一般社団法人では、各理事が理事会を招集します(定款や理事会で招集権者を定めたときは、その者が招集します)。

理事会は基本的に必要の都度開催しますが、代表理事や業務執行理事は3ヶ月に1回又は4ヶ月を超える間隔で2回以上、職務執行の状況を理事会に報告しなければならないので、最低でも年2回以上は開催することになります。

理事会を招集するには、原則理事会開催の1週間前までに各理事及び監事に対して通知を発します(定款において招集期間を短縮した場合はその期間前までに)。

招集通知は書面による通知のほか、口頭やメール、電話でも差し支えありません。定款に定めがある場合はその定めに従って通知します。

ただし、招集通知は理事や監事の理事会への出席機会を確保するための重要なものです。一部の理事が通知を受け取ってない等、手続きに瑕疵があると、理事会の決議が無効になる可能性がありますので、注意してください。

原則は理事会の招集手続きを行わなければなりませんが、理事及び監事全員の同意があるときは、招集手続きをとることなく理事会を開催することができます。

招集手続きを省略するには、定款に定める必要はなく、理事や監事からの同意も書面でもらう必要はありません。ただし、トラブルを回避する意味で全員の同意をいつ得たのか等、後日でも分かるように文書にしておくほうが良いでしょう。

例えば、理事会を開催した際に冒頭で招集手続きを省略して開催したことを宣言し、その旨を理事会議事録に記載しておくこと等が考えられます。

(2)理事会の決議の省略

理事会は実際に理事や監事が一同に集まって開催することが原則ですが、理事全員の同意があり、監事全員が異議を述べなかったときは、理事会を開催することなく、決議があったとみなすことができます。

理事会の決議を省略するには、予め定款において決議の省略の定めがあることが前提です。定款に定めがないと必ず理事会を開催しなければなりませんので、注意してください。

<定款記載例>

(理事会の決議の省略)
第○条 理事が、理事会の決議の目的である事項について提案した場合において、その提案について、議決に加わることのできる理事の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、その提案を可決する旨の理事会の決議があったものとみなす。ただし、監事が異議を述べたときは、この限りではない。

同意の意思表示とは、具体的には理事全員からは書面や電磁的記録(電子メール等)で同意書を提出すること、また監事からは異議がないことの確認書を提出することが考えられます。

尚、理事会を開催しなくても理事会議事録は作成する必要がありますので注意してください。

<理事会の決議の省略の手順>

  1. 理事が「理事会の決議の目的である事項」を記載した提案書を理事及び監事全員に送付します。
  2. 理事全員から同意書を提出します。監事全員からは異議がない事の確認書を提出します。
  3. 同意書と確認書がすべて返送された日が「理事会の決議があったものとみなされた日」になります。
  4. 理事会議事録を作成します。

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