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一般社団法人の代表理事を複数名置くことはできますか?

一般社団法人の代表理事とは、法人を代表する代表権を持つ理事のことです。

理事会を置いていない一般社団法人では、原則理事全員に代表権があります。つまり、原則「理事=代表理事」です。この原則から定款において「理事の中から代表理事1人を定める」等と定めを置くことによって、代表理事をある特定の人物に限定することができます。

理事会を置いている一般社団法人では、理事会において理事の中から代表理事を選定しなければなりません。

この代表理事は一般的には1名とすることが多いですが、代表理事を複数名置くこともできます。具体的には、代表理事が2名でも、3名でも問題なく、理事全員を代表理事とすることもできます。

代表理事を複数名置いたとしても、それぞれが独立した代表理事です。

したがって、代表理事2名になったからといって、2名で決めないといけない訳ではありません。どちらかの代表理事が立場が上ということもありませんので、それぞれが単独で権限を行使できるようになっています。

代表理事を複数名置く場合のメリットは、意思決定が早くなるということがあげられます。

例えば、急いで契約を締結しなければならない状況において、代表理事の1人が不在であっても、もう1人の代表理事がいれば契約の締結は可能になります。代表理事の1人が常時北海道にいて、もう1人が常時東京にいる場合であっても、それぞれの立場で迅速に契約締結を行うことができます。

逆にデメリットとしては、経営判断で食い違うことがある、法人内外に混乱を招きやすいことがあげられます。

それぞれが代表者として契約を締結できることから、一方が知らない間に契約をされたとトラブルになる可能性がありますし、あまりにも意見がかけ離れてしまうと、他の理事や従業員はどちらの意見に従えばいいのかと混乱してしまうかもしれません。

法人外部から見たときに誰と契約を行えばいいのか、分かりにくくなるという側面もあります。

注意点としては、複数の代表理事で法人実印(代表印)を共用することはできません。

代表理事の内の1人が印鑑登録することも、代表理事全員がそれぞれ印鑑登録することも可能ですが、同じ印鑑を登録することはできません。

代表理事全員がそれぞれ印鑑登録する場合は、それぞれ異なる印鑑を用意しなければなりません。法人実印は1法人につき1つ登録ということではなく、代表理事1人につき1つ登録できるイメージです。

なお、1人の代表理事の名前で法務局に印鑑登録を行っている場合は、他の理事の名前で契約書に法人実印を押印をすることはできません。例えば代表理事Aさんの名前で印鑑登録をした場合は、契約書にはAさんの名前で法人実印で押印することになります。

*参考ページ:代表理事の選定方法(設立時・設立後)

この記事の執筆・監修者

行政書士・社会保険労務士 津田 拓也

行政書士法人・社労士事務所MOYORIC 代表

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